冬は日焼けしない。そう思って、スキー場に日焼け止めを持っていかなかった。
その結果、帰りの車で鏡を見たら、ゴーグルの跡だけ白い、パンダのような顔になっていた。翌日、会社で「どこ行ってきたの?」と聞かれる。
スキーやスノーボードの日焼けは、冬の日焼けの中でいちばん油断しやすく、いちばん焼けやすいものです。この記事では、雪山で焼けやすい理由と、面倒くさがりでもできる対策をまとめます。
結論を先に
- 雪山で焼けやすい理由は、雪の照り返しと標高
- 新雪は、紫外線を約80%反射するとされている。地面からも紫外線が来る
- 標高が1000m上がるごとに、紫外線は約10%増えるとされている
- 対策は、日焼け止め(あご下や鼻の下まで)、ゴーグル・サングラス、リップ、塗り直し
- 目も焼ける。雪目を防ぐには、紫外線カットのゴーグルやサングラス
理由1:雪が紫外線を跳ね返す
雪山で焼けやすい最大の理由は、雪の照り返しです。
環境省の「紫外線環境保健マニュアル」によると、地面が紫外線を反射する割合は、地面の種類によって大きく違います。
| 地面 | 紫外線の反射率 |
|---|---|
| 新雪 | 80% |
| 砂浜 | 10〜20% |
| 水面 | 10〜20% |
| アスファルト | 10% |
| 草地・土 | 10%以下 |
新雪は、砂浜の4倍以上、紫外線を跳ね返します。同じマニュアルでは、冬の紫外線は一般に弱いものの、雪による反射で2倍近い量を浴びることになるとされています。
つまり雪山では、上からの紫外線に加えて、下からも紫外線が来るということです。
下から来るので、焼ける場所が違う
下から跳ね返ってくる紫外線は、普段は影になっている場所に当たります。
- あごの下
- 鼻の下、鼻の穴のまわり
- 耳の下
- まぶたの下
普段の日焼け止めは、顔の正面を中心に塗っていると思います。でも雪山では、顔の下側も日差しを浴びています。ここを塗り忘れると、思わぬところが焼けます。
理由2:標高が高い
もうひとつの理由が、標高です。
環境省のマニュアルでは、標高が1000m高くなるごとに、紫外線量は約10〜12%増えるとされています。気象庁も、標高が1000m上がるとUVインデックスは約10%増えるとしています。
スキー場の多くは、標高1000mを超える場所にあります。空気が澄んでいる日はなおさらです。平地の冬の感覚で出かけると、紫外線の強さを見誤ります。
理由3:春スキーは、さらに強い
2月、3月の春スキーは要注意です。環境省のマニュアルでも、春先は気温がそれほど高くなくても紫外線が強いことがあると注意されています。
雪の照り返しと、春の強い紫外線。この組み合わせは、真夏の海と同じくらいの覚悟で臨んだ方がいいと思います。
対策1:日焼け止めは「顔の下側」まで
雪山での日焼け止めのポイントは、これです。
- あごの下、鼻の下、耳の下まで塗る
- 量はケチらない(量の目安は 日焼け止めの量、足りてますか? を参考に)
- 汗や雪で落ちやすいので、ウォータープルーフのものが安心
- SPF・PAは高めのものを選ぶ(SPFとPAの違いは 日焼け止めのSPFとPAの違いは? で書いています)
首の後ろや耳も、意外と焼けます。ニット帽やネックウォーマーで隠れない部分は、塗っておきましょう。
対策2:塗り直しは「休憩のたびに」
日焼け止めは、汗や、ゴーグルの付け外し、雪に顔を突っ込む(転ぶ)などで落ちていきます。
普段の生活で2〜3時間おきの塗り直しは現実的ではない、という話を 日焼け止めの「2〜3時間おきに塗り直し」は現実的か? で書きました。でも、スキー場は話が別です。ちょうど、レストハウスでの休憩という、塗り直しにぴったりのタイミングがあります。
- 休憩のたびに、トイレで顔の下側を中心に塗り直す
- ポケットに入るスティックタイプなら、手袋を外す手間も少ない
対策3:目はゴーグルかサングラスで守る
雪山で焼けるのは、肌だけではありません。目も紫外線を浴びています。
環境省のマニュアルでは、雪面のように紫外線の反射が強い場所で起きる「雪目(ゆきめ)」が紹介されています。目の充血、異物感、涙が出るといった症状で、ひどくなると強い痛みが出ます。昼に紫外線を浴びて、夜から翌朝にかけて症状が出ることが多いとされています。
対策は、紫外線カットのゴーグルやサングラスです。
- 紫外線をカットする効果がはっきり表示されたものを選ぶ
- 横からの光も防げる、顔にフィットするゴーグルが向いている
- 色が濃いだけで紫外線カットが不十分なサングラスは、瞳孔が開くぶん、かえって危ないことがある
ゴーグルはスキーでは必需品ですが、休憩中や移動中に外しっぱなしにしないことも大切です。
対策4:唇も忘れずに
唇も、雪山では焼けやすい場所です。乾燥と紫外線のダブルパンチで、帰ってきたら唇がガサガサ、ということもよくあります。
UVカット効果のあるリップクリームを持っていくと安心です。リップについては、男の唇がカサカサする?リップクリームと紫外線 で書いています。私も、UVカット入りのリップクリームを使っています。
帰ってきたら
- 日焼け止めは、その日のうちに落とす(ウォータープルーフなら、落とし方を確認する)
- 洗ったあとは、しっかり保湿する
- ひどく赤くなってヒリヒリする、水ぶくれができた場合は、皮膚科へ
日焼け止めの落とし方は、日焼け止めの落とし方|洗顔料だけで落ちる?夜の手間を減らす方法 にまとめています。
面倒くさがりな男性なら、最低限これだけ
【最低限】
- 日焼け止めを、あごの下・鼻の下・耳まで塗る
- ゴーグルをちゃんと着ける
【もう少しやるなら】
- スティックタイプの日焼け止めをポケットに入れて、休憩のたびに塗り直す
- UVカット入りのリップクリームを持っていく
【さらにやるなら】
- ウォータープルーフで、SPF・PAの高いものを選ぶ
- 春スキーは、真夏並みの対策をする
まとめ
- 雪山で焼けやすいのは、雪の照り返し(新雪は約80%)と標高のせい
- 照り返しは下から来るので、あごの下・鼻の下が焼ける
- 春スキーはさらに紫外線が強い
- 対策は、顔の下側まで日焼け止め、休憩のたびに塗り直し、ゴーグル、リップ
- 目も焼ける。雪目を防ぐには、紫外線カットのゴーグル
冬のスキー場は、地面が鏡になった巨大な日焼けマシンのようなものです。パンダ顔で月曜日を迎えないために、ポケットに日焼け止めを1本、入れておいてください。
次に読む記事
- 「冬も日焼け止めは必要?」 → 日焼け止めはいつからいつまで塗るのか
- 「ゴルフや釣りの日の対策は?」 → ゴルフの日焼け対策|釣り・野球観戦の日の紫外線対策も
- 「唇がガサガサになる」 → 男の唇がカサカサする?リップクリームと紫外線
- 「日焼け止め以外にできることは?」 → 日焼け止め以外の紫外線対策
- 「塗り直しってどこまで必要?」 → 日焼け止めの「2〜3時間おきに塗り直し」は現実的か?
参考資料
本記事は一般的な情報の紹介を目的としており、特定の商品の効果を保証・断定するものではありません。強い日焼けで水ぶくれができた場合や、目の痛み・充血が続く場合は、皮膚科や眼科などの医療機関にご相談ください。


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