久しぶりに会った友人が、老けていました。
悪口ではありません。むしろ、その場では何も思わなかったんです。楽しく飲んで、帰りの電車に乗って、ぼんやり窓に映った自分の顔を見て、そこで初めて思いました。
「向こうも、俺を見て同じように思ったんじゃないか」
これが、私が日焼け止めを塗り始めたきっかけです。健康のためでも、皮膚がん予防のためでもありません。もっと即物的な理由です。
そしてこの記事の本題はここからで、私は最初、数日でやめています。
今は毎日塗れています。その間に何があったのかを書きます。理論の話はしません。続かなかった人間が、どうやって続くようになったかという、それだけの話です。日焼け止めが続かない人は、たぶん私と同じところでつまずいています。
結論を先に
変えたのは3つだけです。
- 製品を変えた(クリーム状 → 乳液状。白浮きが消えた)
- 置き場所を変えた(化粧水の隣に置いた)
- 目的を言語化した(「肌のため」ではなく、もっと個人的な理由に)
順番に書きます。
1回目の挑戦は、数日で終わった
最初に買ったのは、クリーム状の日焼け止めでした。ドラッグストアで、なんとなく評判が良さそうなものを選んだ記憶があります。
数日で使わなくなりました。理由は2つです。
白浮きしたこと。
これが決定的でした。塗った後に鏡を見ると、明らかに顔だけ色が違う。仕事に行く前の、あの数秒で「今日はやめておくか」となります。誰かに指摘されたわけではありません。自分が気になった、それだけで十分やめる理由になります。
もうひとつは、単純に忘れたこと。
洗面台のどこかに置いていました。どこか、というのが問題で、位置が決まっていなかったんです。朝の限られた時間に、置き場所が定まっていないものを探して塗る。そんな余裕は、平日の朝にはありません。
3日目くらいで存在を忘れ、気づいたら数ヶ月経っていました。この経緯に心当たりのある人は、たぶん多いと思います。
変えたこと1:製品をクリームから乳液に
再挑戦のとき、まず製品を変えました。
クリーム状から、乳液状のものへ。
これで白浮きが消えました。妥協点を見つけたのではなく、単純に問題自体がなくなりました。塗った後に鏡を見ても、顔の色が変わっていません。
後から調べて分かったのですが、白浮きは主に紫外線散乱剤という成分によるものです。酸化亜鉛や酸化チタンといった白い粉状の成分で、肌の上で紫外線を跳ね返す仕組みなので、白く見えるのは理屈としては当然でした。
つまり、私は根性が足りなかったのではなく、単に合わない製品を選んでいただけでした。
ここが個人的に一番の学びです。「日焼け止めが合わない」と思っていたものが、実は「その1本が合わなかった」だけだった。1本目で判断していたら、今も塗っていません。
質感の選択肢は思ったよりあります。ジェル、乳液、クリーム、スティック、スプレー。1本目でつまずいた人は、製品を疑ってみる価値があります。
(詳しくは「白浮き・ベタつきが苦手な人の選び方」で扱っています)
変えたこと2:化粧水の隣に置いた
これが、地味ですが一番効いたかもしれません。
私はもともと化粧水を使っていました。毎朝、洗顔して、化粧水をつける。この習慣は既にありました。
その化粧水の隣に、日焼け止めを置きました。
それだけです。特別な工夫ではありません。ただ、これで「忘れる」問題がほぼ消えました。
理由は今なら説明できます。新しい習慣をゼロから作ろうとしていたのが間違いでした。 既にある習慣の直後に、物理的に隣接させて置く。すると、化粧水を手に取った時点で、次に日焼け止めが目に入ります。思い出す必要がありません。
意志の力ではなく、配置の問題でした。
もし化粧水を使っていない人なら、洗顔料の隣でも、歯ブラシの隣でも、鍵の隣でもいいはずです。毎朝必ず触るものの、隣。 これが条件です。
洗面台の「どこか」に置くのと、「化粧水の隣」に置くのは、まったく別のことでした。
変えたこと3:目的をはっきりさせた
3つ目は、精神論に聞こえるかもしれません。でも、私にとっては実際に効きました。
1回目のとき、私は「肌のために塗るもの」だと思っていました。健康にいいから、将来のため、そういう理解です。
これが続かない理由でした。 効果が見えないからです。塗っても翌日変わらないし、塗らなくても翌日変わらない。将来のためと言われても、その将来がいつなのか分かりません。人間、そんなに未来のことを毎朝考えられません。
2回目のとき、目的を言い換えました。
老けたくない。 ただそれだけです。
もっと言えば、いい年齢の取り方をしたい、いつまでも見た目で損をしたくない、という気持ちが正直あります。健康のため、と言うより自分に対して嘘がありませんでした。
きれいごとではない動機の方が、続きます。朝の忙しい30秒を捧げる理由としては、こちらの方が強かったというだけの話です。
今の状態を、正直に
現在は毎日塗っています。朝の洗顔、化粧水、日焼け止め。この順番で固定されました。
ただし、正直に書いておくと塗り直しはできていません。 環境省の資料では2〜3時間おきの塗り直しが推奨されていますが、仕事中にそれを実行するのは、私の環境では難しいのが実情です。
それでも、朝の1回はゼロとは全然違います。完璧を目指していたら、たぶんまた数日でやめていました。
(塗り直しについては「塗り直しは現実的か」で詳しく扱っています)
続かなかったときと、続いたときの違い
並べるとこうなります。
| 1回目(数日で挫折) | 2回目(継続中) | |
|---|---|---|
| 製品 | クリーム状。白浮きした | 乳液状。白浮きなし |
| 置き場所 | 洗面台のどこか | 化粧水の隣 |
| 目的 | 肌のため(曖昧) | 老けたくない(明確) |
| 目標 | 毎日きちんと | 朝1回できれば十分 |
| 結果 | 数日 | 継続中 |
根性の項目がひとつもありません。
私がやったのは、製品を替えて、物を移動させて、目的を言い換えただけです。頑張っていません。頑張らなくて済むようにしたから続いた、というのが実感です。
日焼け止めが続かない人へ、言えること
もし1本目でつまずいて「自分には向いていない」と思っているなら、疑うべき相手が違うかもしれません。
- 白浮きが嫌でやめた → 製品の問題である可能性が高い。質感を変えてみる
- 忘れてやめた → 置き場所の問題。毎朝必ず触るものの隣に移す
- 面倒でやめた → 目標が高すぎるのかも。朝1回だけと決める
私の場合は、3つとも当てはまっていました。そして3つとも、自分の性格ではなく環境の問題でした。
面倒くさがりな男性なら、最低限これだけ
【最低限】
- 1本目が合わなくても、日焼け止め全体を諦めない:合わないのはその製品かもしれません
- 毎朝必ず触るものの隣に置く:探す状態にしない
【もう少しやるなら】
- 白浮きするなら、乳液状やジェル状に変えてみる
- 「朝1回だけ」と目標を下げる
【さらにやるなら】
- 自分にとって続ける理由を、はっきり言葉にしてみる
- 余裕が出てきたら塗り直しを検討する
まとめ
- 私は1回目、数日でやめました
- 白浮きは、製品をクリームから乳液に替えたら消えました
- 忘れる問題は、化粧水の隣に置くだけで解決しました
- 目的を「肌のため」から「老けたくない」に言い換えたら、続くようになりました
- 塗り直しは、今もできていません
続かなかったのは、意志が弱かったからではありませんでした。 製品と配置と目標設定が、自分に合っていなかっただけです。
一度やめた経験がある人ほど、もう一度試す価値があると思います。
次に読む記事
- 「白浮きしない製品ってどう選ぶの?」 → 白浮き・ベタつきが苦手な人の選び方
- 「そもそもどれくらい塗ればいいの?」 → 日焼け止めの量、足りてますか?
- 「塗り直しができないんだけど」 → 塗り直しは現実的か
- 「なんで日焼け止めが老け見えの話になるの?」 → 男性に日焼け止めは必要?
参考資料
本記事は筆者個人の経験にもとづく記録であり、特定の商品の効果を保証・断定するものではありません。使用感には個人差があります。肌に異常を感じた場合は使用を中止し、皮膚科などの専門機関にご相談ください。

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