男性に日焼け止めは必要?

紫外線対策

「日焼け止めって、女性が塗るものじゃないの?」

正直、そう思っている男性は多いと思います。ベタつくし、朝の忙しい時間にひと手間増えるし、そもそも今まで塗らずに何十年も生きてきたわけですし。何なら「日焼け止め?そんな横文字、俺の人生には登場しない予定だが」くらいの距離感の人もいるでしょう。分かります。

結論から言います。必要です。 ただし「毎日欠かさず塗らないと大変なことになりますよ」という脅し方はしません。占い師ではないので、不吉な予言は控えます。

なぜ必要なのか、そしてどこまでやれば十分なのかを、公的な資料をもとに説明します。

結論:これは「日焼け防止」ではなく「老け見え防止」の話

環境省が発行している「紫外線環境保健マニュアル2020」に、このブログの結論そのものと言える記述があります。

高齢者の顔や手の甲に見られるシミやしわは、生理的な老化に加えて、紫外線による慢性的な傷害の結果でもある。これを光老化と呼ぶ。そして光老化は、加齢による自然の老化とは異なり、適切な紫外線防御対策により防ぐことができるとされています。

ここが重要です。

顔の変化には、時間が経てば誰にでも起きるものと、紫外線という外からの要因で上乗せされているものの2種類が混ざっています。前者は止められません。後者は減らせます。公的な資料が「防ぐことができる」と明言しているのは、後者です。

つまり日焼け止めは、肌を小麦色にしないための道具というより、上乗せ分を減らすための道具です。日焼け対策というより老け見え対策と言い換えた方が、実感には近いかもしれません。

よくある誤解を、先に片付けておく

環境省のマニュアルには、WHOによる「紫外線のうそ・ほんと」という項目があります。ここに、多くの男性が信じている話がまとめて登場します。

よくある認識実際
日焼けした肌は健康的紫外線の被害を防ごうとする体の防衛反応
日焼けした肌は紫外線を防いでくれるその効果はSPF4程度と小さい
曇りの日は日焼けしない薄い雲の場合、紫外線の80%以上が通過する
冬の紫外線は危険ではない雪による反射で2倍近いばく露量になることがある
暑さを感じなければ日焼けしない暑さは赤外線によるもので、紫外線とは別物

2つ目が個人的にはいちばん痛いところです。「もう焼けてるから今さら塗っても」という理屈、実は保護効果としてはSPF4程度しかありません。SPF50の商品が並んでいる棚を思えば、心もとない数字です。

そして5つ目。涼しい日でも紫外線は普通に降っています。 暑さと紫外線を結びつけて判断していると、春や秋にきれいに油断することになります。

「室内勤務だから関係ない」は本当か

これもよく聞く反論です。環境省の資料に、はっきりした数字がありました。

年間で見ると、屋内で働く人は、屋外で働く人の10〜20%の紫外線を浴びているとされています。

10〜20%です。ゼロではありません。通勤、昼食、買い物、洗濯物、ちょっとした外回り。積み上がると、それなりの量になります。

一方で、これは「デスクワークの人も屋外作業の人と同じ対策を」という話ではありません。自分がどちら寄りかで、必要な水準は変わります。 一日中外にいる人と、週に数回しか外出しない人が同じ努力をする必要はありません。

具体的に何をすればいい?

やることは、驚くほど単純です。

  1. 外に出る日の朝、日焼け止めを塗る
  2. 量をケチらない(ここで9割の人がつまずきます)
  3. 可能なら塗り直す(できない日があっても構いません)

環境省のマニュアルでは、顔に塗る場合の目安として、手のひらに1円玉を置いたくらいの面積が埋まる量を、2回に分けて重ねづけすることが示されています。額・鼻・両頬・アゴに分けて置いてから伸ばすと、塗りムラを避けやすいとされています。

多いと感じたら、たぶん今まで足りていません。多くの人が「これくらいでいいだろう」と思う量は、想定より少ないのが普通です。

量と塗り直しについては、それぞれ専用の記事で詳しく扱っています。

塗るべき時間帯を知っておくと、負担が減る

全部の時間を等しく警戒する必要はありません。

  • 4〜9月に、年間の紫外線量の約70〜80%が集中する
  • 夏は10時〜14時に1日の約70%
  • 冬は同じ時間帯に80〜85%

つまり、日中の真ん中の時間帯に外に出るかどうかが、判断の分かれ目になります。朝と夕方しか外に出ない日と、昼に長時間外出する日を、同じ扱いにしなくていいということです。

これは手抜きの言い訳ではなく、続けるための現実的な優先順位です。

「じゃあ日焼け止めさえ塗ればいいのか」

ここは正直に書きます。塗る以外の方法もあり、そちらの方が楽な場合もあります。

  • 帽子をかぶると、眼への紫外線ばく露が約20%減少するとされています
  • 紫外線防止効果のあるサングラスでは、最大90%カットできるとされています
  • 日陰は、日向の約50%です

塗るのがどうしても苦手なら、まず帽子から始めるという選択も十分ありです。別記事で扱っています。

そして、日焼け止めには不利な側面もあります。SPF30の日焼け止めを使用すると、皮下でのビタミンD産生は5%以下に落ちるとされています。この点も別記事で正直に扱います。紫外線対策を煽るだけの記事にはしません。

面倒くさがりな男性なら、最低限これだけ

【最低限】

  • 外出する予定がある日の朝だけ、顔に塗る:毎日でなくて構いません。ゼロと「たまに」の差は大きいです
  • 鼻の頭を忘れない:日光にさらされやすい場所として挙げられています

【もう少しやるなら】

  • 環境省の目安量(1円玉大を2回)で塗る:量を直すのが、実は一番効きます
  • 帽子を併用する:塗る手間を増やさずに上乗せできます

【さらにやるなら】

  • 昼に塗り直す
  • 自分の肌質や好みに合った製品を選び直す

全部やらないと意味がない、ということはありません。それができるなら誰も苦労していません。

まとめ

  • 顔の変化には、防げない分と紫外線で上乗せされた分がある
  • 後者は「適切な防御対策により防ぐことができる」と公的資料に明記されている
  • すでに焼けた肌の保護効果はSPF4程度しかない
  • 曇りでも紫外線の80%以上が通過する
  • 屋内勤務でも、屋外勤務の10〜20%は浴びている
  • 量が足りていない人が非常に多い

急いで何かを買う必要はありません。まずは手元にある日焼け止めを、正しい量で塗るところからで十分です。

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参考資料


本記事は一般的な情報の紹介を目的としており、特定の商品の効果を保証・断定するものではありません。肌に異常を感じた場合は使用を中止し、皮膚科などの専門機関にご相談ください。

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