冬のある朝、ズボンのポケットに手を入れた瞬間、指先にピリッと痛みが走る。
見てみると、指の関節のあたりが細く割れて、うっすら血がにじんでいる。キーボードを打つたびに痛い。シャツのボタンを留めるのもつらい。手を洗えば、しみる。
手のひび・あかぎれは、小さな傷のわりに、生活のあらゆる場面で地味に痛いトラブルです。そして、割れて荒れた手は、見た目にも年齢が出やすい場所です。
この記事では、手のひび・あかぎれの原因と、面倒くさがりでもできる予防と対処をまとめます。
結論を先に
- あかぎれは、乾燥で皮膚の深いところ(真皮)まで割れて、出血や痛みが出た状態
- 原因は、冬の寒さと乾燥、お湯や洗剤、手洗いや消毒など。冬は皮脂も減りやすい
- 予防の基本は、手を洗ったら保湿、水仕事はゴム手袋、外では手袋
- すでに割れているなら、ワセリンなどで保護。ひび・あかぎれ用の医薬品もある
- 痛みが続く、赤く腫れてきた、なかなか治らないなら皮膚科へ
ひびとあかぎれの違い
「ひび」と「あかぎれ」は、よく一緒に使われる言葉です。一般には、皮膚の表面に浅い割れ目ができた状態を「ひび」、それが深くなって赤くなったり血がにじんだりした状態を「あかぎれ」と呼ぶことが多いです。
メディカルノートの解説では、あかぎれは皮膚の乾燥によって真皮まで亀裂が生じ、出血や腫れ、痛みなどが起きた状態とされています。重くなると、水がしみるなど、日常生活に支障が出ることもあります。
つまり、ひびの段階で止められれば、あかぎれまで進まずに済むということです。
あかぎれの原因
1. 冬の寒さと乾燥
あかぎれは、特に冬場に起きやすいとされています。
製薬会社の池田模範堂の資料では、冬になると血行が悪くなり、皮脂腺からの油分の分泌が減ると説明されています。油分が減った肌は柔軟性が落ち、つっぱって、細かく切れやすくなります。
皮膚が乾燥すると、硬くなって弾力が落ち、わずかな刺激でも割れやすくなります。
2. お湯や洗剤
同じ資料では、お湯や洗剤を使うことで、手の表面と角質の中の油分が失われるとされています。
家で皿洗いをする人はもちろん、洗車や、仕事で水や洗剤に触れる人も要注意です。冬は熱いお湯で洗いたくなりますが、熱いお湯ほど油分は落ちやすくなります。
3. 手洗いと消毒
メディカルノートの解説では、手洗いや消毒液の使用後は手が乾燥しやすいとされています。手洗いや消毒は大切なことなので、やめる必要はありません。大事なのは、そのあとのケアです。
4. 手の甲や指の関節は割れやすい
池田模範堂の資料では、手の甲は指先より角質が薄く、物を持つときに伸び縮みするため、特に切れやすいとされています。指の関節も、曲げ伸ばしのたびに皮膚が引っ張られる場所です。
予防1:手を洗ったら保湿
あかぎれ予防でいちばん大事なのは、手を洗ったあとの保湿です。
- 手を洗ったら、水気をしっかり拭く(濡れたままにしない)
- ハンドクリームや保湿剤を塗る
- 特に、指の関節や指先、手の甲を意識して塗る
ハンドクリームを持ち歩くのが面倒なら、洗面所やデスクに置きっぱなしにしておくのがおすすめです。日焼け止めを化粧水の隣に置いたら続くようになった、という話を別の記事で書きましたが、ハンドクリームも「目に入る場所に置く」が一番効きます。
ハンドクリームの選び方や塗り方は、男もハンドクリームを塗った方がいい?手の甲は年齢が出る にまとめています。
予防2:水仕事はゴム手袋、外では手袋
メディカルノートの解説では、予防として次のようなことが挙げられています。
- 水仕事にはゴム手袋を使い、水や洗剤に直接触れない
- 乾燥する季節は、屋外で手袋をつける
- 加湿器で部屋の乾燥を防ぐ
皿洗いのゴム手袋は、慣れないと面倒に感じます。でも、あかぎれで毎日痛い思いをするよりは、ずっと楽です。
すでに割れてしまったら
ワセリンなどで保護する
割れたところは、ワセリンなどの油分の多いもので覆って保護するのが基本です。メディカルノートの解説でも、保湿薬やワセリンなどで乾燥を防ぐことが挙げられています。
寝る前に塗って、綿の手袋をして寝ると、塗ったものが取れにくくなります。
ひび・あかぎれ用の医薬品もある
ドラッグストアには、ひび・あかぎれ用の医薬品(塗り薬)も売られています。ハンドクリームとは違い、ひび・あかぎれを治すことを目的にした薬です。
ここは区別が大事です。一般的なハンドクリーム(化粧品)は、肌を保湿し、荒れを防ぐためのものです。すでに割れて痛いところを治すためのものではありません。割れてしまったら、医薬品を選ぶか、皮膚科で相談するのが確実です。
医薬品を使うときは、説明書をよく読んで、使い方を守ってください。
割れたところに絆創膏
指先や関節の割れは、動かすたびに開いてしまいます。痛みが強いときは、保護してから絆創膏で覆うと、日常生活が少し楽になります。
皮膚科に行った方がいいとき
メディカルノートの解説では、次のような場合は受診がすすめられています。
- 痛みが続き、赤みや腫れが出てきた
- 皮膚の症状がなかなか治らない
- 水虫やかぶれなどが重なっている疑いがある
手の皮膚が厚くなってガサガサし、割れやすいときは、手の水虫(角質が厚くなるタイプ)のこともあるとされています。保湿しても治らないあかぎれは、一度皮膚科で見てもらうのが近道です。
面倒くさがりな男性なら、最低限これだけ
【最低限】
- 手を洗ったら、水気を拭いてハンドクリーム
- ハンドクリームは、洗面所やデスクに置きっぱなしにする
【もう少しやるなら】
- 皿洗いはゴム手袋、外では手袋
- 割れたところはワセリンで保護して絆創膏
【さらにやるなら】
- ひび・あかぎれ用の医薬品を使う
- 治らない、腫れてきたら皮膚科へ
まとめ
- あかぎれは、乾燥で真皮まで割れて、出血や痛みが出た状態
- 原因は、冬の寒さと乾燥・お湯や洗剤・手洗いや消毒。冬は皮脂も減る
- 手の甲や指の関節は、角質が薄く、伸び縮みするので割れやすい
- 予防は、洗ったら保湿・ゴム手袋・外では手袋
- 割れたらワセリンで保護、治すなら医薬品か皮膚科
あかぎれは、できてしまうと治るまでずっと痛い。だからこそ、予防がいちばんの近道です。まずは今日、ハンドクリームを洗面所に置いてみてください。
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参考資料
本記事は一般的な情報の紹介を目的としており、特定の商品の効果を保証・断定するものではありません。医薬品を使用する際は、添付文書をよく読み、用法・用量を守ってください。痛みや腫れが続く場合は、皮膚科などの医療機関にご相談ください。

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