「ちゃんと寝てる?」
徹夜明けの朝、同僚にそう聞かれたことがある人は多いと思います。自分では普通の顔のつもりなのに、なぜかバレる。
では、寝不足は本当に顔に出るのか。出るとしたら、どこに出るのか。そして、毎日ちょっと睡眠が足りない程度でも、老けて見えるのか。
この記事では、「寝不足の顔」を実際に調べた研究と、国の睡眠の目安をもとに、睡眠と老け見えの関係を整理します。結論から言うと、睡眠は化粧品より安くて効く可能性がある一方で、一晩寝なかったら老ける、という話とは少し違うようです。
結論を先に
- 研究では、一晩寝なかった人の顔は、まぶたが下がる、目が赤く腫れる、くまが目立つ、肌が青白くなる、口角が下がる、などと他人から判定された
- つまり、睡眠不足は本人より周りに伝わる
- 国の睡眠ガイドでは、大人は6時間以上が目安
- 毎日の少しの寝不足が、長い目で見て肌にどう影響するかは、はっきりしたことは言いにくい
- 頑張りたくない男性にとって、睡眠はお金も道具もいらない老け見え対策
「寝不足の顔」を調べた研究
スウェーデンのカロリンスカ研究所の研究チームが、2013年に睡眠の専門誌『SLEEP』に発表した研究があります。
方法はシンプルです。10人の参加者を、
- しっかり8時間寝たあと
- 31時間起きっぱなしのあと
の2つの状態で写真に撮ります。その写真を40人に見せて、顔の特徴を評価してもらいました。
結果、寝ていない状態の顔は、次のように判定されました。
| 部位 | 寝ていないときの見え方 |
|---|---|
| まぶた | 垂れ下がって見える |
| 目 | 赤く、腫れて見える |
| 目の下 | くまが目立つ |
| 肌 | 青白く、シワや小じわが目立つ |
| 口元 | 口角が下がって見える |
さらに、寝ていない顔は悲しそうに見えるとも判定されていて、その悲しそうな印象が「疲れて見える」ことにつながっていました。
研究チームは、こうした特徴が睡眠不足のサインとして周りの人に伝わること、そして疲れて見えることが、周りの人の接し方に影響するかもしれないことを指摘しています。
この研究から言えること、言えないこと
ここは正直に書いておきます。
言えること
- 寝ていないと、顔に出る。しかも、本人より周りが気づく
- 出る場所は、目元・肌の色・口元
言えないこと
- この研究は31時間の徹夜という、かなり極端な条件です。毎日6時間睡眠のような「少し足りない」程度で同じことが起きるとは限りません
- 参加者は10人と少なく、一晩の変化を見たものです。睡眠不足が何年も続いたら肌が老化するか、という長期の話ではありません
つまり、「徹夜明けは顔に出る」はかなり確かですが、「毎日の少しの寝不足で老ける」は、この研究だけでは言い切れません。
私の場合:6時間睡眠で、変化は感じない
参考までに書いておくと、私の睡眠時間はだいたい6時間です。
そして正直に言うと、寝不足の翌日に顔が変わったと感じたことはありません。
ただ、これには理由があると思っています。一つは、上の研究ほどの極端な徹夜をしていないこと。もう一つは、そもそも自分の顔の変化に、自分は気づきにくいということです。研究でも、判定したのは本人ではなく他人でした。
「自分では変わっていないと思う」と「周りから見て変わっていない」は、別の話かもしれません。
何時間寝ればいいのか
では、どれくらい寝ればいいのか。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、大人について次のように書かれています。
「適正な睡眠時間には個人差がありますが、6時間以上を目安として睡眠時間を確保しましょう。」
6時間以上。私の6時間は、ちょうどギリギリのラインです。
なお、高齢の方については、床の上にいる時間が8時間以上にならないことが目安とされています。長く寝ればいいというものでもない、ということです。
睡眠不足が老け見えにつながるルート
研究の結果と、これまでこのブログで書いてきたことを合わせると、睡眠不足が見た目に影響するルートは、だいたい次の3つに整理できます。
1. 目元:くまとまぶた
研究で最もはっきり出たのが、目元の変化です。くまが目立つ、まぶたが下がる。目元は顔の印象を大きく左右する場所なので、ここが疲れて見えると、顔全体が老けて見えやすくなります。
2. 肌の色:くすみ
研究では、寝ていない顔は青白く判定されました。血行が悪くなると顔色が沈んで見える、いわゆる「青ぐすみ」です。くすみについては別の記事で詳しく書いていますが、くすみの原因の一つに血行不良が挙げられていて、睡眠不足はそこに直結します。
3. 表情:口角と「悲しそうな顔」
意外だったのが、口角が下がって、悲しそうに見えるという結果です。疲れた顔は、ただ疲れて見えるだけでなく、元気がなさそう、不機嫌そう、という印象にもつながります。清潔感とは少し違いますが、第一印象という点ではかなり大きい影響です。
面倒くさがりのための睡眠のコツ
睡眠の本を読むと、やるべきことがたくさん書いてあります。でも、頑張りたくない男性に全部は無理です。ここでは、いちばん手軽なものだけ挙げます。
- 寝る時間より、起きる時間をそろえる:平日も休日も、起きる時間がバラバラだと体内時計が乱れやすくなります。休日の寝だめは、ほどほどに
- 寝る前のスマホを少し減らす:ゼロにしなくていいので、布団に入ってからダラダラ見る時間を短くする
- 夕方以降のカフェインを控える:コーヒーやエナジードリンクは、寝つきに影響することがあります
- 寝室の環境を整える:暗く、静かに、暑すぎず寒すぎず。冬は乾燥にも注意
どれか一つで十分です。全部やろうとすると、それが気になって眠れなくなります。
「寝ても疲れが取れない」なら
十分な時間寝ているのに疲れが取れない、日中ひどく眠い、いびきがひどいと言われる。そういう場合は、睡眠の質に問題があるかもしれません。睡眠時無呼吸症候群など、治療が必要な病気が隠れていることもあります。気になる場合は、医療機関に相談してください。
面倒くさがりな男性なら、最低限これだけ
【最低限】
- 6時間以上を目安にする
- 大事な日の前日は、徹夜しない(顔に出ます)
【もう少しやるなら】
- 起きる時間をそろえる
- 布団に入ってからのスマホを短くする
【さらにやるなら】
- 夕方以降のカフェインを控える
- 寝室を暗く静かに、冬は湿度にも気を配る
まとめ
- 研究では、寝ていない顔はまぶたが下がる・くまが目立つ・肌が青白い・口角が下がると判定された
- 睡眠不足は、本人より周りに伝わる
- ただし研究は31時間の徹夜という極端な条件。毎日の少しの寝不足の長期的な影響は、言い切れない
- 国の目安は、大人で6時間以上
- 睡眠は、お金も道具もいらない老け見え対策
日焼け止めも保湿も、続けるには少しの手間がかかります。でも、寝ることは、寝るだけです。頑張りたくない男性にとって、これ以上楽な対策はないかもしれません。
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- 「顔色が冴えない」 → 顔のくすみの原因は?男の顔が疲れて見える理由
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- 「食事で何とかなる?」 → 食生活は肌に影響する?分かっていることだけ整理した
- 「何も買わずにできることは?」 → 何も買わなくてもできる老け見え対策まとめ
参考資料
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(文京区のページより)
- ScienceDaily「Cues of fatigue: Effects of sleep deprivation on facial appearance」(Sundelin T, et al. SLEEP. 2013)
本記事は一般的な情報と研究結果の紹介を目的としており、特定の方法の効果を保証・断定するものではありません。睡眠の悩みが続く場合は、医療機関にご相談ください。

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